住まいづくりのコンシェルジュ
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素材や質感重視で選びたい!テラコッタタイルの魅力
食をはじめ、住まいやライフスタイルにいたるまで、安心・安全な自然派志向の方が増えています。そんな背景もあり、建材では素焼きのタイル「テラコッタタイル」が人気を呼んでいます。
やさしい色合いと暖かな雰囲気を演出するテラコッタタイルの魅力をご紹介します。
テラコッタとは
「テラコッタ」とはイタリア語で「焼いた(cotta)土(tera)」という意味です。スペイン、イタリア、フランスなどではポピュラーなタイルとして住まいに使用されています。かつては自然の土を成形したものを天日干しにしたものが使用されていましたが、やがて住宅資材に使いやすいように型に入れて焼き固められるようになりました。
「テラコッタ」と聞いてもいまいちピンとこないという方は、植物を植える素焼きのポットといえばイメージできるのではないでしょうか。天然の土を焼いた色合いは、年々人気が高まっています。
テラコッタタイルの魅力
テラコッタタイルの魅力といえば、なんといっても素朴な質感です。素焼きのやさしい色合いと素朴な色ムラが温もりのある空間を演出してくれます。
また、一般的な磁器タイルより厚みがあり、吸収性が高いことも特徴のひとつです。汚れがつきやすいというデメリットもありますが、シーラ材やワックスを表面に加工することで防ぐことができます。
お城にも使用されていたテラコッタタイルの優れた通気性
通気性に優れ、丈夫なテラコッタは、ヨーロッパでは200年以上前からお城を建築する資材として使われていました。これは、温暖で湿度が低い地中海沿岸に分布する石灰岩を含んだ上質な土がヨーロッパで多く採取できることが理由と考えられています。
現在では大量生産が可能となったテラコッタタイルですが、古城や、古くなった民家を解体する際に採取されたタイルを再利用することもあります。採取されたテラコッタタイルは、アンティークタイルとして流通しています。
おすすめの設置場所はどこ?
テラコッタタイルのデメリットともいえる「汚れやすい・壊れやすい」などの難点は、雨の少ない地中海沿岸の気候と関係がありそうです。
一方で、空気孔の数が多いことから、通気性にも優れ、速乾性が高いことが大きなメリットです。日本の住まいに使うなら、玄関の土間やポーチなど、屋根や庇で雨に当らない場所がおすすめでしょう。
雨の日の玄関まわりは滑りやすい場所ですが、テラコッタが水分や湿気を吸収し、スピーディーに乾かしてくれます。
お手入れ、メンテナンス方法
素焼きのテラコッタタイルを使う際は、どうしても汚れが気になるものです。基本的なお手入れ方法をご紹介します。
- 1.酸性の家庭用洗剤を使い、タイル用のタワシで擦る
- 2.水で流し、乾拭きする
このように、ほかのタイルに比べてメンテナンスが少し面倒なテラコッタタイルですが、その手間も含めて愛用される方が多いようです。とはいえ忙しい方にとってはデメリット。そこでおすすめなのがシートタイプの「テラコッタ風タイル」です。メンテナンスの手間を軽減しつつ、テラコッタの風合いを楽しむことができます。
磁器タイルなのに本物のテラコッタを再現した「マテリエ」
汚れやすく傷つきやすいテラコッタの難点を解消する、テラコッタ調タイル「マテリエ」。素材や質感にこだわりたいけれど、汚れやメンテナンスが気になる方におすすめです。屋内、屋外で幅広くご活用いただけます。
自然素材を生かす場所を考えてみよう
住まいづくりを考えるとき、こだわりのポイントは十人十色といえるでしょう。予算を考え、何を優先して、どこを妥協するかの取捨選択は、家づくりに欠かせない工程です。自然素材にこだわるなら、テラコッタの特徴やメリット・デメリットを十分考慮した上で施工しましょう。
公開日:2015年05月14日
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