女川復興支援プロジェクト

女川町復興支援プロジェクトの2店舗がオープン
東日本大震災により被災された地域の皆様には、心からお見舞い申しあげます。
2011年11月、コンテナ建築による商業店舗2棟が「宮城県牡鹿郡女川町」に完成いたしました。金品の支援でなく、活動の「場」を提供することで大阪らしい支援ができると考え、理容院と日用品雑貨のショップを被災地に建築し、寄贈することにいたしました。経済活動こそが、街に活気をもたらします。私たちは被災者の皆さんが汗を流して働くことで復興は成就すると信じております。これからも様々な業態のショップを被災地に提供したいと思っております。
女川町プロジェクトレポート
■2011年11月1日 女川町復興支援プロジェクトの2店舗がオープン
数か月に渡り進めてきたプロジェクトもやっと完成です。11月1日、引渡し式とセレモニーを終えて二つの店舗がめでたくオープンいたしました。瓦礫の撤去からスタートし、店舗という働ける場、被災地の方々が集う場をご提供できたことは、弊社としても意義のある支援活動がスタートできたと考えております。
今回、建築ユニットを設置した場所は高齢者の方が入居されている仮設住宅から徒歩3~5分の場所です。オープニングセレモニーは女川町商工会の皆様、工事関係者、店舗の開店を待ちわびる住民の方々などで賑わいました。
オープニングセレモニー
生花やワゴンなどなどがディスプレイされ活気のある商店
テープカットを経て、めでたくオープンした店内は足場のないほど。心待ちにされていた被災地の方々へ思いが伝わりました。また仮設住宅にこもっていた高齢者の方々もたくさんご来場いただきました。お店で喜々とされている関係者の皆様やお客様の笑顔を見て、胸が熱くなりました。
関係者によるテープカット
理髪店(左)と物販店(右)の外観
理髪店:オープンと同時に入店された第1号のお客様。
理髪店:気持ちよさそうに顔剃りをされるお客様。
物販店:手作りのディスプレイが心地よい賑わいのある店内。
今回のプロジェクトで『建築は人のためにある』ことを再認識しました。これからも支援の輪を広げるために活動を続けてまいります。最後になりましたが本プロジェクトに多大なる支援を賜りました企業様には心より御礼申し上げます。
■2011年10月28日
11月1日の開店へ向け、準備も佳境にさしかかりました。美容室は洗髪ボウルの取付けや給排水工事が完了、物販店も陳列什器をセッティング中です。11月1日は開店セレモニーが行われる予定で、地元メディアの取材予定も入っています。くじけずに頑張ろうという思いや支援の輪が広がっていくことを願うばかりです。
■2011年10月18日
いよいよユニット建築の内装工事が完了しました。11/1のオープンまでいよいよカウントダウンです。
内装の家具・什器が入り店舗としての存在感がぐっと増しました。2店舗の業種は「理髪店」と「物販店」です。「理髪店」の方は、残工事を少し残してほぼ完成状態です。「物販店」陳列什器や冷蔵ケースを設置すればお店の形が見えてきます。現在電気の引き込みが完了していないため、照明の点灯確認ができていませんが、照明が点灯されることで住民の方々の気持ちもより晴れやかになるでしょう。
今後の工事としては、デッキ材をコンクリートの土間一面にデッキを施工します。また、展示会の時と同じようにソーラーブレードの組立施工と最後にサイン工事が入ります。各店舗のオーナー様も急ピッチでオープン準備を進めています。
後もう少し、女川町の皆さんと頑張っています。
■2011年10月5日
サッシガラスの取り付け工事を行いました。工事自体はスムーズに進行で雨じまいもこれで安心です。さらにガラスも取り付けられました。一気に存在感・グレード感が高まり「いよいよ女川町に新しい店舗ができる」と感じさせてくれます。柱と梁によるラーメン構造の均質な構造体。仕上げ材としてのガラスと鉄はまさに「Less is more.(より少ないことは、より豊かなこと)」。ミースの初期の建築モデルのようです。
■2011年10月3日
無事に女川町への輸送も終え、設置を行いました。
急造のユニットということもあり、不安と期待が交差しつつも仙台から車を走らせました。石巻市に入ったあたりから街の風景が一変、津波の脅威を肌で感じ、言葉を失いました。異次元と表現しても言い過ぎでないでしょう。圧倒的な現実がそこにありました。女川町へ到着しても見えるのは高く積み上げられた瓦礫のみ。津波が何もかも奪っていったのです。
例えようもないショックを受けましたが、私の使命はその被災地を支援することです。早速、女川町商工会の仮設事務所へ向かいました。(直前にショックを受けていた私にとっては)意外なことに皆さんはとても明るく、前を向いて進んでいらっしゃいました。工事の全体計画や連絡網の確認を行い、設置現場に入った後も各店のオーナーさんはどちらが自分の店になるのかと、ひっきりなしに質問を受けました。楽しみにしていただいていたようです。
いよいよ設置です。慎重にクレーンを移動し建築ユニットを所定の位置にセットしました。ISO海上コンテナの寸法体系をベースとしたコンテナの為、運搬から設置までの作業はスムースです。2基目も同様に吊り上げてL型に配置しました。これから内装の仕上げや備品の用意などが始まっていきます。
■2011年9月29日
これから東北・宮城県の女川町への長旅が始まります。
長距離輸送に向けての養生作業を開始、運搬途中に事故や破損が無いよう補強フレームを設置し、万全の体制でトレーラーへの積み込み作業を行いました。
■2011年9月22日
サッシの塗装を行いました。鮮やかなカラーリングで見違えるようです。これで女川町の皆さんの表情も明るくできればと思います。基本の付帯設備や下地~仕上げの工程も完了し、いよいよ運搬の準備に入ります。
■2011年9月20日
神戸の倉庫に建築ユニットの架構フレームが到着しました。重量鉄骨を用いた柱と梁によるラーメン構造でしっかりしています。鋼材はもちろんJISの認定鋼材で製造されているので、建築基準法の法規もクリアしております。
■2011年9月17日
当社らしい支援として震災以前から企画・開発を進めていたコンテナ建築を応用した商業店舗を建築・寄贈することにいたしました。インテックス大阪で開催された「リビング&デザイン展」では完成モデルやパネルを展示して更なる支援を募りました。ヘアサロンによるアレンジ&メイクアップのデモンストレーションも盛り上がりました。