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インタビュー~デザインオフィス エクラ代表 井ノ阪智恵氏

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インタビュー~デザインオフィス エクラ代表 井ノ阪智恵氏

理想の暮らしをあきらめないで「続ける」リノベーション・リフォーム

大きな額のお金と時間を使って、一度に必要なところすべてに手を入れることがリノベーション・リフォームだと思っていました。しかし、出来る範囲で少しずつ改修していく方法もあると井ノ阪氏は力強く語ってくださいました。

井ノ阪

『予算が少ないので、今回はこの箇所だけお願いしたい』と、申し訳なさそうにお話ししてくださる方がいらっしゃいます。そんなご相談者様にはまず、金額の多寡を気にされる必要はないですよとお伝えしています。
コンセントはもう少し高い位置が良かったとか、スイッチは使いやすくて気に入ったとか、住んでから見えてくるものはたくさんあります。仮に、一度に広範囲のリノベーションを行ったとしても、その後全く不満が出ない住宅を造ることは難しいものです。時間とともに、家族構成や住人の健康状態が変化すれば、暮らし方も変わりますから。折に触れて変わっていくライフスタイルに合わせて、少しずつ手を加えていくことが良いと、私は考えています。
その都度の予算と同時に、その時点でやりたいことのすべてをお話しください。もちろんご予算内で出来ることと出来ないことはあります。また、ここの改修にはお金をかけておいたほうが、結果的にコストパフォーマンスが良い、というものもあります。そういうことも含めてお話ししながら、一緒に施工内容を決めていくことができればと思っています。

お金や施工範囲はもちろん大切なことです。でも、リノベーションを行うのであれば、リノベーションが済んだ家でどう過ごしたいかという夢もたくさん聞かせていただきたいのです。
ご友人を呼んでのホームパーティやテラスでのバーベキュー、今の家ではできなかった夢をたくさんお話しいただきたいのです。


そもそもリノベーション、リフォームとは、どのような意味を持つとお考えでしょうか。

井ノ阪

国土交通省では、新築時の目論見とは違う次元に改修することをリノベーション、新築時の目論見に近づくように復元することをリフォーム、と定義しています。
要するにリノベーションとは、既にある建物の躯体(註:建物の構造を支える骨組み)を取り払うなどして、新しい住宅を建てるイメージです。リフォームは、外壁補修やキッチン・バス・トイレの取り換えなど、修繕の色合いが強いということです。しかし近年では、リフォームの意味を包括して、リノベーションという表現をよく使うようになったと感じています。


それでは実際に、相談・依頼を行う前に、何を考えておくべきでしょうか。そして、どういうところに注意を払えばよいでしょうか。

井ノ阪

それについては二点あります。一つは、ご自身のライフスタイルストーリーを考えていただきたいということです。
周辺に高い建物が無い開放的な土地に建つマンションには、公園が隣接しています。このマンションの一室で暮らす奥様の趣味は、パンを焼くこと。週末は決まってパンづくりを学びに出かけています。一方、旦那様の趣味は写真撮影。春夏秋冬、移り変わるマンション周辺の様子を写真で記録しています。
これは、以前、あるモデルルームの内装を手掛けた時に、その部屋で暮らす家族像をイメージしたものです。設定した趣味嗜好に沿って、インテリアカラーや室内に置く雑貨を選びました。住人のストーリーを知ることは、家づくりのアドバイスを行ううえで、とても大切な要素なのです。
あくまでも私の考えですが、ただ見た目をかっこよくしたいとか、現状が不満だからという理由だけで行うリノベーションよりも、根本的な原因を取り払って、暮らしやすい住居をつくること、憧れの暮らしができる家にすることがリノベーションだと思うからです。
『不満しか出てこない』という方には、ご家族構成、お好きな服飾ブランドや食べ物、お気に入りのカフェはどこか、といったことをうかがって、そこからその方のストーリーを探っていきます。理想の暮らしをしている「絵」を一緒に描いていっている、という風に考えていただきたいですね。

もう一つはパートナー選びについてです。
その時点だけでなく将来的な暮らしに寄り添うパートナーとなってくれるプロを選ぶことが大事です。すげなく断られたり、がっかりする対応をされた経験がある方もいらっしゃると思います。そのプロとは考え方が違うのだと思って、複数のプロに相談して、本当に親身に、ライフスタイルストーリーを一緒に考えてくれるところを選ぶといいでしょう。
時には辛辣な意見もあるかもしれませんが、ざっくばらんに意見を言い合えるパートナーは、あなたもまだ気づいていない、あなた自身が持つ住宅への願望を引き出してくれることでしょう。


リノベーション・リフォームを検討しているすべての人へ、メッセージをお願いします。

井ノ阪

繰り返しになりますが、住宅は、住環境に応じて少しずつ手を加えていくことが大切です。家づくりは一度で完結することは無い、とても大変ではありますが楽しいことです。住み続けながら、ご自身のライフスタイルストーリーに合わせて改修を続けていくという考えを持って、気楽にリノベーションを楽しんでいただきたいと思います。
そのためにも、『こんなことを言っても大丈夫かな』と遠慮せず、疑問や夢をどんどん私たちと共有していただきたいですね。


井ノ阪智恵氏

井ノ阪智恵 Chie Inosaka

公益社団法人 日本インテリアデザイナー協会(JID) 正会員
 
インテリアコーディネーター 
二級建築士
整理収納アドバイザー1級
整理収納アドバイザー2級認定講師
福祉住環境コーディネーター2級
快眠空間スタイリスト2級

美術専門学校にてグラフィックデザインからプロダクト、インテリアデザインを学ぶ。
総合卸会社にてホテルのディスプレイ・商品企画などの販促部門を担当したのち、店舗デザイン・住宅リフォーム会社へ。
インテリアコーディネーターの資格取得後、8年間モデルルーム・個人邸のコーディネートに携わり、チーフコーディネーターを経て、2004年フリーに転向。
戸建・分譲マンションの新規案件の内装企画・モデルルームコーディネート、個人邸や商業施設のデザインなど数多く携わる。


デザインオフィス eclat

デザインオフィス エクラ (でざいんおふぃす えくら)

2004年 4月 設立
〒540-0039 
大阪市中央区東高麗橋3-4 ソーレブリアンテ東高麗橋#401
Tel : 06-6947-9681
Fax : 06-4309-8488
e-mail : d.eclat@yacht.ocn.ne.jp

エクラ(eclat)とはフランス語で「光輝」「華々しさ」。
 
暮らし方は十人十色ですが、「シンプルな中にも華やかさ」がある・・・
そんな暮らしをお手伝いしたいと思いこの名前をつけました。
家に帰るとほっとする、忙しい日々も輝く笑顔があふれる暮らしのご提案。
それがコンセプトです。